木. 10月 23rd, 2025

「親と会うとイライラする…」「実家に帰るのが憂鬱…」と思うことはありますか?

親に会いたくないと感じる人は珍しいものではなく、家庭内で起きた出来事や親との複雑な関係に悩みストレスを抱えているのです。

また、親に会いたくない心理状況を抱えている人には、いくつかの特徴や行動パターンもあります。

原因と心理状況を追求し、今後どうしていくべきかあなたの心と向き合ってみて下さい。

親に会いたくない心理状況になった原因

なぜ親に対しストレスを感じ、会いたくないという心理状況になったのか、原因を掘り下げてみましょう。

大きな出来事が印象に残りやすいのも当然ですが、日々積み重ねられた小さな出来事もその要因になっているのです。

性格の不一致

親子であっても性格や価値観は人それぞれ。

それぞれが過ごしてきた時代や環境が異なる為、考え方、感情の向け方、生活スタイルなど自然と違いが生まれます。

親の考えを押し付けられたり、否定されたりすることでストレスが積み重なって、ケンカが増え、親との距離感が生まれているのです。

過干渉過ぎる

親が子供を思うのは当然のことかもしれませんが、あまりにも干渉的過ぎることで行動や発言、考え方までも親に制限されストレスを抱えていたこともあるでしょう。

自由を奪われ、常に監視されているかのような状態から抜け出したいという気持ちになり親との距離を取りたくなってしまったのです。

厳しすぎるしつけ

勉強や立ち居振る舞い、社会でも困らないようにと親が子をしつけることも親の責任です。

しかし、度を超えた厳しさを向けられていた場合、その厳しさが子供にとっては苦痛で、完璧でなければいけないと強迫観念すら感じて精神状態までおかしくなることもあります。

厳しい親から逃れたいと感じることで、会いたくないという気持ちが生まれてしまうのでしょう。

暴言や暴力

親が感情的な場合、暴言や暴力で子供を制圧してきた家庭もあるでしょう。

しつけの一環で本人が悪いことをしたら怒ることはごく普通にありますが、親の機嫌などにより暴言や暴力をされることで親に対しての恐怖心を抱え、自己肯定感も低くなります。

言い返せばより強く自分に跳ね返ってくる、ただこのままずっと攻め続けられることは何よりもストレスとなるため親との距離を保ちたいと思うのです。

兄弟姉妹との差別化

兄弟姉妹がいる家庭で、自分よりも優れている、親から気に入られていることで「自分は愛されていない」「落ちこぼれなんだ」と感じてきたことも原因となります。

親から兄弟姉妹と比べられ、発言や態度に大きく違いがあることで自分の存在意義を失ってしまうのです。

兄弟姉妹との関係もギスギスすることもあり、家庭内で孤独感を感じている場合もあるでしょう。

ネグレクト

親が子供に対して愛情を注がず、ネグレクトを受けてきた人にとっては親への信頼や愛情を感じることができません。

「愛されたい」と強く願ってもその願いは叶うこともなく、放置され続けた生活を送ってきたのでしょう。

何度も裏切られ、常に孤独を味わってきた人にとって親であっても親という存在ではなくなってきてしまっていることもあるかもしれません。

金銭的な問題

家庭環境に金銭的な問題があることで、生活が困難だったという方もいるでしょう。

親がまじめに仕事をしない、借金を抱えていた、欲しいものが与えられず悲しい思いをしてきたことで、周りとの家庭との差や親に対して不信感や嫌悪感を感じてきたことでしょう。

また、本人が働くようになるとその給料にさえ手を付けられる、求められるようなことがあればより一層、親に対して接触をしたくなくなるのです。

子供に対する依存

親が精神的に未熟がゆえに子供に依存し、甘え続けられることも親子関係を崩してしまいます。

家事などの生活に関することや金銭などの援助を受けようとする、何をするにも子供に頼ることで親子関係が逆転し、子供が子供らしくいられなかったことでしょう。

親に対する尊敬や尊厳を感じることなく育ってきてしまったため、親の依存や呪縛のようなものから早く抜け出したいと願っているのかもしれません。

お酒・ギャンブルなどの癖

親がお酒やギャンブルなどに対して依存性が高すぎることで、生活が苦しい状況や親の機嫌に振り回されてきた方もいるでしょう。

やめて欲しいと言っても変わらない様子に落胆し、付き合いきれないと距離を保ちたくなるのです。

親の離婚

親が離婚したことで生活が苦しかった、両親がいないことで寂しい思いをしてきた、友達から心無い言葉をかけられたなどの経験があったかもしれません。

親の離婚により子供の生活環境までも変わり、振り回されたことで親に対する思いが変わってしまったのかもしれません。

また、浮気や暴力など離婚原因になった側の親に対して憎しみや嫌悪感などを抱いて会いたくないと思っていることもあります。

配偶者・子供への態度

結婚して家庭を持ってから親との関係が変わった方もいます。

親が夫や妻に対して嫌な対応をする、子供を孫として可愛がらない様子であれば、不信感を抱いても当然でしょう。

大切に思う家族に嫌な発言や態度を取られることでもう会いたくないし会わせたくもないと思うのです。

お盆や年末年始の帰省なども憂鬱に感じ、簡単な挨拶で済ます、忙しさを理由に帰らないという選択をする方もいるようです。

親に会いたくない人の特徴10選

複雑な家庭の事情や親子関係についてなんでも話せる人ってなかなかいないかもしれません。

だからこそ、身の回りにいる人との関係にも影響を及ぼすことがあります。

本人は自己分析をしてみる、身近にいる人は特徴などを理解することでお互いがうまく寄り添える関係に変わっていけるかもしれません。

我慢強い

複雑な家庭環境の中で自分の思いを抑制してきたからこそ、我慢強い性格になってしまった方は多いでしょう。

頼み事ばかりされる、嫌なことを言われても感情的にならないなど本当は嫌なことでもグッとその気持ちを押し殺して日々生活していることがあります。

周りと揉めるくらいなら自分で何とかした方がいいと自己犠牲ばかりしてしまう傾向が見られます。

感情が突然爆発する

どんなに我慢強い人でも急に怒りを爆発させたり、大号泣するということもあります。

ストレス耐性はあっても、ストレスの積み重ねが根深いため、我慢の限界を超えてしまうと自分でもコントロールが難しくなることがあります。

また、親が感情的だった人の場合も突発的に感情を露わにすることがあります。

恋愛がうまくできない

親の愛情を向けられなかった人は、恋愛がうまくできない傾向があるようです。

愛情の受け取り方、向け方がわからないため、恋愛を避けてしまうという方もいます。

また、寂しさや不安を深く感じていた方は恋人に依存し過ぎて、相手が重さを感じることで恋愛が長続きしないということもあります。

複雑な親子関係が、恋愛にも影響してしまうということはよくあることのようです。

人を頼らない

家庭環境の影響で早くから自立していた、裏切りを恐れている方は、基本的に人を頼ることがありません。

親に甘えることができなかったからこそ甘え方が分からない、何度も親に裏切られ信用する気持ちが持てなくなってしまったということが、日常生活の中でも現れてしまうのです。

本音は助けを求めたいけど、自分でやり切ろうとする、手助けをしようとしても「大丈夫」と言って断ることが多い傾向があります。

自分から連絡をしない

親との関係の影響から、「回避型愛着」と言われる特徴を持つ方も多く存在します。

表面上で人と仲良くすることができても、深い関係になることを無意識に避けてしまうため、自分から連絡や誘うことはあまりありません。

相手からの求められたら安心感を得られますが、逆に拒絶が怖くて仕方ないのです。

本音を言わない

我慢をしやすいことや深い人間関係を恐れて、あまり自分の本音を言わない傾向もあります。

本質を知られて嫌われたくない、裏切られたくないという気持ちから八方美人な振る舞いをすることもあります。

表面上の付き合いになりがちになることで、相手から理解されにくい、親友と呼べる人がいないかもしれません。

一人好きの寂しがり屋

干渉されることや人からの裏切りを避けるために、自分の空間を守ろうと一人で過ごしがちになることがあります。

ただ、やはり一人でずっといることで孤独感が強まるからこそ、本音は寂しさでいっぱいになることがあります。

誰かに愛されたいと願いながらも上手くその気持ちを伝えることや行動を起こすことができない不器用さを持っています。

深い関係を恐れる

親との関係がうまくいかなかったことで、友人関係や恋人関係においても深い関係を築くことが苦手で、関係が始まれば終わりを迎えてしまうのではないかと恐れている心理を持っている場合があります。

愛情の向け方や受け取り方がうまくできないのも、自己肯定感が低くなってしまっているからなのかもしれません。

嘘をつく・見栄を張る

他人からよく見られたい、周りに合わせておけば否定されることがないと、自分を守るために本音を隠したり、つい嘘や見栄を張ることがあります。

無意識に嘘や見栄を張る癖がついてしまったため、信頼関係か構築されにくくなり、自分を苦しめる結果にも繋がってしまうのです。

自己否定する

自己肯定感が低くなってしまっている方も多く、「自分なんか」と自己否定ばかりするタイプもいます。

いつも自信がなく周りがどんなに褒めたりしても、その言葉を素直に受けいられないのです。

人と常に比べてしまう癖があり、さらに自己肯定感を下げてしまうのです。

親に会いたくない時の対処法

親に会いたくないという気持ちが強い場合、無理して会う必要はないかもしれませんが、親との関係に深く悩み続けることや親と会うことを避け続けることで自分の精神状態をより悪くすることもあります。

心の状態や親との関係をを少しでも良くするために、いくつかの方法を試してみると何か変化が起こる可能性もあるでしょう。

自分の気持ちに向き合う

まずは親のことばかりを考えるのではなく、自分の気持ちに素直に向き合ってみることから始めましょう。

あなたがこの先どうしていきたいのか自分の人生について考えましょう。

あなたの悩みを解消するために、何をしたら変われるのか、自分自身が幸せになる方法を見つける必要があります。

好きな時間を過ごす

親との関係に悩み、苦しい時間を過ごすよりも、自分が楽しいと感じることができる時間を過ごしましょう。

趣味や友達・好きな人との時間を大切にすることで、心が楽になっていくものです。

電話やLINEで会話する

親と会いたくないと思うのであれば、電話やLINEで会話をして会うことを回避させることもできます。

顔を合わせることがないので、冷静さを保つことができ、多少のストレスを軽減させることができます。

無理をして会うことをせず、会うタイミングは必要最低限だけに留めて、普段は電話やLINEで連絡する形にしておくだけでもいいでしょう。

親と本音でぶつかってみる

あなたの思いを正直に親にぶつけてみることができれば、しっかり話し合いをする時間を作ることも大切です。

あなたの本音を知ることで、親も気づけなかった部分や改善をする姿勢を向けてくれることもあります。

感情的になり過ぎてしまうと、話し合いがうまく進まないことにもなるので、あくまで冷静に話すことを意識しましょう。

親の良い面も考えてみる

親に対してマイナスなことばかり思えば、親子関係やあなた自身の精神状況を悪くさせるため、親の良い面も考えてみることも良い方法です。

「料理がおいしい」「多趣味でアクティブ」など良い面を考えることで、親に対する嫌な気持ちが少し緩和され、向き合い方を変えることができるかもしれません。

周りの家族と比べない

「自分は親ガチャ失敗だ」「あんな家族が理想だった」と周りの家庭環境と比べないことも大切です。

隣の芝生は青く見えるという言葉があるように、他の家庭がよく見えるかもしれませんが、各家庭悩みや問題を抱えているものです。

比較するほど親に対する思いが根深くなり、自分も苦しめてしまうかもしれません。

ただ、親に対する接し方を周りの人から参考にして実践してみることは良い方法の一つでしょう。

一人暮らしをする

親との同居生活がストレスに感じている場合は、一人暮らしすることを検討してもいいでしょう。

親と距離を保つことでストレスの軽減に繋がることや自分の時間をしっかり確保することができます。

もちろん一人暮らしをするにあたり、資金や親に理解を求める必要があるため、生活ができる状態を準備を整えてから行動しましょう。

自分の家族を大切にする

あなたがすでに家庭を持っているのであれば、自分の家族を大切にすることに集中してもよいでしょう。

親にされてきたことを同じように配偶者や子供に向けないこと、理想とする家庭像を築く努力をしていくことで幸福感を得られるでしょう。

老後のことも考える

どんなに会いたくない親でも老いていくことで、介護の必要や死を迎える日が来ます。

老後のことも考えて、親子関係を修復や将来どうしていくのか考えておくことも必要です。

いつか後悔が残ることがないように、今の気持ちだけでなく先々のことを見据えた行動も求められるでしょう。

専門医・カウンセラーへ相談

親子関係に深く悩み、精神状態にまで影響を及ぼしている場合は、専門医やカウンセラーへの相談をしてみることも大切です。

親子で話し合いができない、人に相談できる内容で、一人で悩み続けることは精神衛生上よくないため、第三者機関に相談してみると自分の本当の思いに気付くことや専門的な意見により解決方法を見つけることができます。

電話での窓口があるので、話すことから始めてみましょう。

会わない選択肢を取る

どんなに関係の修復をしても何も変わらない、暴力などによって親に対する恐怖心が払拭できず日常生活にも支障をきたすようであれば、思い切って会わない選択肢を取ってもいいでしょう。

自分の心を守るための選択肢となるので、それを悪いこととして捉え過ぎる必要はありません。

まとめ

親に会いたくない心理を持っている人は、複雑な親子関係や家庭環境により人格や他者との関係にまで影響することがあります。

自分の心に向き合って親との関係を見直すこと、人との関わり方に変化をつけることを実践してみると何か今よりも変わることができるかもしれません。

投稿者 mindlens