職場には、好かれる上司と嫌われる上司っていませんか?
どちらも部下に対して指導や指示、リーダーとして責任をもって職務を果たしているものの、その両者の決定的な違いとなる特徴とは一体何なのでしょう。
あなた自身も部下を持つ身であれば、嫌われる上司よりもどうしたら好かれる上司になれるのかの秘訣を解説していきます。
一日の中で長い時間を過ごす職場だからこそ、見直してみると良いでしょう。
好かれる上司の特徴

好かれる上司を見ていると「相談しやすいな」「素敵だな」と感じる瞬間があるでしょう。
そう思うのはこういった特徴があったりしませんか?
コミュニケーション能力
好かれる上司の多くはコミュニケーション能力が高いことが挙げられます。
どんな相手であっても自然と会話が広がりやすく、だからこそ相手のことをよく理解した上で指導や指示をしています。
仕事だけに限らず、プライベートな相談にも親身になって聞く耳を持ち、相手の意見を尊重しつつ自分なりの経験や考えもさりげなく伝えるということもしています。
基本的にポジティブで親しみやすい雰囲気も滲み出ており、相談しやすい人柄だと言えます。
サポートとフィードバック力
上司であっても部下へのサポートは忘れることなく、進行状況や相手のスキルを考えてサポートに回ることも率先的にします。
またミスや作業効率の悪さに対して注意をしても、相手を感情的に責めるのではなく的確な指示と次へ活かすためのフィードバックも怠りません。
部下が今後一人でも難なく業務を行うことができるために一人一人に合った対策を考えているのです。
柔軟な考え
これまでの経験や自分の価値観に捉われず、柔軟な考えを持っていることも挙げられます。
過去に固執するのではなく、新しい意見にも耳を傾け、尊重する姿勢を持っています。
だからこそ、急なトラブルが起こっても迅速に何が一番良い解決法であるかを見出すことができるのです。
スキルの高さ
職務において必要だと思うことは自主的に学び、資格取得などにも怠ることはありません。
勤務年数と共に上がって今の地位を獲得したのではなく、陰ながらの努力があるからこそ会社からも社員からも期待や尊敬を得られてきたのです。
またプライベートでも多趣味な傾向があったりすることも多く、だからこそそのスキルが職場内の雰囲気や取引先との関係地を高めているのでしょう。
明確で効率的
タイムパフォーマンスはどんな時でも求められるものです。
部下に対しての指導や指示が明確で、部下としてもその意見が理解しやすいことで作業効率がグッと上がります。
社内の非効率さを排除し、体力や精神に無駄な影響を与えないように配慮した発言や行動を意識しているのです。
威厳と謙虚さのバランス
責任を持つ立場である以上、上司としての威厳を保ちつつ、その立場を悪用せず謙虚な姿勢を持つバランスの良さもあるでしょう。
仕事に対して時に厳しい意見も伝えつつも、感情論ではなく論理的に話し、相手に理解を求めます。
そして、部下も大切なチームの一人として尊重し、感謝の言葉を向けることも忘れません。
偉そうな態度はせず、感情も安定しているバランスの良さがあるからこそ好かれる存在になっているのです。
嫌われる上司の特徴

嫌われる上司は多くの方が「怖くて近づきにくい」「腹が立つ」「極力関わりたくない」などネガティブな感情を抱いていることでしょう。
恐らくあなたや周りの同僚が嫌いだと感じる上司は、こういった特徴が挙げられるでしょう。
高圧的態度
厳しい態度や発言ばかりを繰り返し、社内の空気を重くピリつかせる上司は嫌われる上司の代表的な特徴といえるでしょう。
上司という立場を利用し、立場の弱い部下に対して高圧的な態度を取ることで存在価値を高めていると感じているのかもしれません。
感情的に激昂するタイプもいれば、無感情で冷たい態度や言い方で近寄りがたいタイプなどがいます。
理不尽・矛盾感
指導や指示をする内容に一貫性がない上に、ミスが起これば部下のせいにする理不尽さや矛盾点が多いことによって疑念や不快感を抱く方も多いでしょう。
また、気分が悪いからといって理由なく叱責するようなこともあり、部下としては働きづらくストレスを抱えることもあるでしょう。
そんなストレスを与えているとは一切気にすることなく、自分は間違っていないと言わんばかりの態度をしていることがあります。
好き嫌いが激しい
部下に対して自分が気に入っている相手にはいい態度を取るが、気に入らない部下にはとことん厳しく振る舞うことがあります。
自分の思うようにならないと不機嫌になることや嫌な仕事を任せたり、ミスが起こると責任を押し付けることがあります。
不公平な扱いをし、嫌いな部下を孤立させる自己中心的な言動ばかりを繰り返します。
コミュニケーション不足
積極的に部下とコミュニケーションを取らず、自分の仕事だけに集中して部下との距離感が一切縮まらないタイプもいます。
特に新入社員の意見は無視し、相手のことを深く知ろうとしない、理解しない姿勢があります。
だからこそ情報が不足しており、部下との信頼関係が築きにくくなり、部下も相談や意見をすることにためらう場面が多くあるのです。
決断力の欠如
会社にとって責任を任されている以上、選択や決断が求められる場面は幾度となく訪れます。
しかし、そんな時に優柔不断さや自信のなさに不安視する部下も多くいるでしょう。
部下に嫌われないようにとはっきり意見を述べない、リーダーシップさがない態度が逆に嫌われる原因にもなるのです。
過干渉
部下に対して過干渉になり過ぎていることも嫌われる原因となります。
細かな指示を出し過ぎることやプライベートにまで首を突っ込み根掘り葉掘り聞くことでストレスを感じる方も多いでしょう。
本人としては部下と仲良くなろうと試みていることが、相手にとっては不快感を与えてしまっているのです。
好かれる上司になるためには?

あなたにも部下がいるのであれば、嫌われる上司のような言動をせずに職務を全うしなければいけないことは明確です。
しかし、好かれる上司になるのも簡単なことではないのです。
上司であっても部下からも評価されなければ、理想の上司にはなれません。
そのために、いくつかのトレーニングが求められます。
自己分析
自分が会社や部下にとってどういった存在であるのか自己分析をすることが求められます。
自分の強みと弱みを認識し、自己成長のために何が必要なのか考えることです。
また、上司だけでなく部下のこともよく観察し、自分にない部分やいいなと思う部分がある人を参考にし、新しいものを取り入れるということも自己成長に繋がるものです。
感情のコントロール
上司だろうが部下だろうがどちらも人間で感情が溢れてしまうのは仕方がありません。
しかし、一時の感情をすぐに出してしまうのではなく、まずその自分の気持ちをどう相手に伝えるのか、相手がどう相手が受け取るのか冷静に気持ちを落ち着かせる練習をしましょう。
感情的に相手に言葉を放っても何も解決には繋がることがないため、問題を解決したいのならばフォーカスすべきところは改善点に向けるところです。
また、自分の感情の浮き沈みが激しい場合は、気持ちがリラックスできる環境やポジティブになれるような趣味やストレス発散方法を見つけるのも大切です。
コミュニケーション力の向上
一日の中で過ごす職場だからこそ、上司や同僚、部下とのコミュニケーションは欠かせません。
自分の話だけでなく、相手の話にも耳を傾け理解を高めることや些細なことであっても話を広げ、ポジティブな言葉や反応を心掛けることです。
お互いの理解を高めるには積極的に話し、人柄や考え方を理解し合うことで関係性が深まっていくことでしょう。
状況把握力
部下の業務進行状況やモチベーションなど状況を把握する力も求められます。
業務内容だけでなく「何を・いつまでに・どのくらい」など具体的な話や部下の意図を確認しながら進めていくことで、目標達成などにも繋がっていきます。
その会話の中で、部下のモチベーションの変化にも気づき、部下の話を聞く中でストレスや負担を軽減させることで、お互いの関係にも良好な変化をもたらすことに繋がるでしょう。
決断力
何かと決断や責任が求められるシーンが多いからこそ、素早い判断力や決断力、時に部下を守る姿勢も身につけるべきでしょう。
適格な指示や決断があることで周囲も動きやすくなるだけでなく、先頭に立ち、頼もしい姿を示すことで部下からの信頼が厚くなることでしょう。
スキル向上
これまでの経験や能力だけに満足せず、更なるスキル向上を追い求めていくことも大切です。
新たな資格取得のための勉強だけでなく、若い世代の視点にも注目してみるというのも視野が広がるものです。
今の立ち位置に満足せず、努力しようとする前向きな姿勢は周りにもいい刺激となり目標となる存在として目を向けられることもあるでしょう。
反省と改善
完璧な上司も確かにかっこいいかもしれませんが、やはり人間味がある姿を見せることも大切です。
失敗談や苦手なことを共有したり、部下に対しての言動で反省すべきことがあれば直接伝え、改善に努めていきましょう。
どんな立場になったとしても、周りを大切にする姿を見せるべきでしょう。
「好かれる」ことを意識し過ぎない
少し矛盾する点ではありますが、「好かれる上司になろう」と意識し過ぎないことも実は大切です。
これまでの説明した内容を全てやろうと自身にプレッシャーをかけ過ぎると、空回りしてしまうこともあります。
無理に部下と仲良くなろうと近づきすぎることで、相手もどう接していいか困惑する場合もあります。
少しずつできることから始めるだけでも、周りはその変化に気づいてくれるものです。
まとめ
好かれる上司と嫌われる上司の特徴を比較してみて、ご自身は部下からしたらどんな存在だと感じますか?
それぞれの特徴だけでなく、周りにいる同僚や上司がどんな言動をしているかというのも参考になるはずです。
一日の中で長い時間を過ごすからこそ、部下に好かれる上司となり、社内環境がより良いものになれるヒントを得られて頂ければ幸いです。
