木. 10月 23rd, 2025

「人と深い関係になることができない」「なんとなく人付き合いで無理をしている自分がいる」など人間関係について悩むことはありませんか?

もしかしたら、それは回避型愛着障害というタイプに当てはまっているのかもしれません。

実は、ここ数年で回避型愛着障害と呼ばれる方が世界中で急増しているようです。

この記事では、回避型愛着障害なのかセルフチェックを用意しました。

チェック結果から原因やこれから人間関係においてどうするべきかを解説しています。

一人で悩まずに少しでも心が楽になり、改善に向けたお手伝いができればと思っています。

回避型愛着障害セルフチェック

まずはあなたが回避型愛着障害であるのか、その傾向があるのかをセルフチェックしてみましょう。

もし、これからがいくつか当てはまるのであれば人間関係に悩んでいた理由がわかるかもしれません。

半数以上が当てはまる場合は、回避型愛着障害の傾向がありそうですね。
ただしこのチェックは、あくまでセルフチェックです。
「自分は回避型愛着障害なんだ…」と思い込んでしまうと、今以上に悩みや気分を落ち込ませてしまう可能性があるため、本格的な診断が必要と考える場合は専門医に評価をしてもらいましょう。

回避型愛着障害の原因

回避型愛着障害の原因となるものは大きく2つのことが関連します。

恐らくどちらかのことが当てはまっていませんか?

親子関係や家庭環境の影響

性格や人格の形成に大きく関わるのは、親子関係や家庭環境が影響します。

親子関係や家庭環境による経験や感情の持ち方が形成され、「人に頼らない方がいい」「感情や本音を見せても無駄だ」と思うようになることで回避型愛着障害になっている可能性があります。

感情に対する無視や否定

親が自分の感情表現(泣く・怒る・甘える)に対して、無視や否定をされた経験から「感情を出しても意味がない」「共感してもらえないのだ」と感じるようになります。

結果として、感情を抑えることが身につき、他人に対しても頼ることを避ける傾向になります。

自立を求められる環境

小さな頃から「自分のことは自分でやりなさい」と強く言われたり、甘えることを許されない家庭環境では、他人に依存することが悪いことのように感じるようになります。

だからこそ早くから自立して、自分のことは自分で処理する能力が高くなり、人に相談や頼ることができなくなってしまうのです。

親が冷たい・距離がある

親が感情的に子供との距離を置いていたり、忙しさやストレスで自分との関わりが希薄だった場合、子供は安心感や信頼関係を築けず、他者との関係に期待を持たなくなることがあります。

人からの愛情の受け方や与え方が分かりづらくなり、他人から「冷たい」「何を考えているのか分からない」と感じられてしまうことが多くなるのです。

親自身が回避型の愛着スタイル

回避型愛着はある程度「引き継がれる」傾向があります。

親が感情表現を避けたり、人に頼ることができない場合、子供も同じように振る舞うようになります。

人間関係でのトラウマ

無視、いじめなど、人間関係で傷つくような経験があると、「人は信用できない」「近づくと傷つく」という信念が根付き、回避的な傾向が強まります。

特に幼少期の学校生活での経験が大きく影響することがありますが、大人になっても恋愛相手や職場環境によって回避型愛着というスタイルになってしまう方もいます。

回避型愛着障害と対人関係

回避型愛着障害の方は、対人関係においていくつか共通する特徴があります。

とても繊細な心の持ち主だからこそ人間関係について深く悩むことや、これらのことを無意識にしていることがあります。

感情表現が苦手

自分の感情を我慢する傾向や相手にその思いを伝えることが苦手な傾向があります。

その場の空気や相手との関係を壊さないようにと、無意識に何事もないように振舞う癖がついています。

本音で話すことを避ける

自分の本音を誰かに打ち明けることを避ける傾向もあります。

本音でぶつかっても「理解されない」「他人事のように対応される」と考えがちであるため、どんなに悩みなどがあっても誰にも打ち明けることをせず自分で何とかしようと思うのです。

人に頼ることができない

人に甘えることができず、些細なお願い事も頼むこと自体が苦手な傾向があります。

「お願いしたら嫌な顔をされそう」「自分でやった方がマシ」と考えてしまうのです。

人からの頼み事は引き受けても、自分からは頼みづらさを感じてどんなに困難な状況でも自己解決しようとするのです。

親密な関係が築けない

親子関係やこれまでの人間関係の中で、愛情をうまく受取り、与えることができなかったため、親密な関係が築きにくいこともあります。

自己表現が苦手なうえ、人の気持ちをネガティブに考えてしまうため、上っ面な関係だけになってしまいます。

また、過去のトラウマが「いつか人は裏切るだろう」「この恋はいつか終わりを迎えるだろう」と始まりがあれば終わりが来てしまうことを先走って考える傾向があるため、親密な関係になることで自分が傷つかないように一線を引いてしまうのです。

一人の時間が大切

人といることで人に気を遣うことや自分の気持ちを抑え過ぎてしまうことから、一人の時間を大切にしようとします。

一人でいることで多くのストレスから解放され、楽に過ごせるからなのでしょう。

ストレスを回避するために、友人との遊びや勤務後の飲み会などを避けるか、早めに帰るなどによって人付き合いが薄くなりがちになることもあります。

回避型愛着というのは一種の「防衛反応」と言ってもいいかもしれません。
回避型の人は、本当は愛されたいし、つながりたいという気持ちを持っています。
ただ、それを表現することに対する恐れや無力感が強く、防衛的に「距離を置く」「感情を出さない」スタイルをとっているのです。

回避型愛着障害の改善方法

回避型愛着障害による人間関係の辛さや悩みを少しでも軽くするために、いくつか改善させる方法について解説します。

繊細な心の持ち主だからこそ、少しでも楽になれれば嬉しいです。

自分の心を見つめ直す

まずは自分の心の中を自分でしっかり見つめなおすことから始めましょう。

何が原因で辛さや悩みを抱えているのか、この先どのような将来を過ごしていきたいか自分の心に問いかけてみて下さい。

こじれた親子関係や過去のトラウマを変えることはできませんが、この先の将来もそこに固執していることで何も変わることがありません。

自分の幸せを見つけるために、自分の心に正直になってみて、回避することだけを考えるのではなく、少しの勇気と行動で人との付き合い方を変えられるはずです。

一人でも理解してもらえる人を見つける

回避型愛着という言葉は少しずつ知られてきてはいるものの、本人が抱えている悩みや気持ちの持ち方を理解することは難しいでしょう。

だからこそ一人でも理解してくれる人を見つけることが大切です。

あなた自身の言葉で「普段は○○だけど実は○○なんだ」「昔こういう経験があって、人付き合いがうまくできないことがあるんだ」など少しずつでも心を開いて話してみて下さい。

一人でもあなたのことを理解できる人がいれば心強くもなり、少しずつ自分の言葉や気持ちを吐き出しやすくなるでしょう。

好きな時間や趣味を大切にする

他人に気を使い過ぎて疲れてしまう繊細さがあるからこそ自分の時間も大切にして下さい。

自分らしくいられる空間で、趣味など好きな時間を過ごしてリラックスやストレス発散をしましょう。

普段からいろいろと考え込んでしまいがちだからこそ、頭を空っぽにして好きな時間に没頭することも心が軽くなるものです。

自己犠牲をし過ぎない

誰かを頼ることができずに自分で何とかしようとし過ぎる癖を少し変えられるといいですね。

人に頼ることはしないけど、人から頼られ過ぎてしまうことはないですか?

自分で何でも背負い込もうとするといつか限界がきてしまいます。

自己犠牲をし過ぎないように、人の力を借りたっていいんです!

むしろいつも頼ってくれないあなたが頼ってくれることに嬉しさを感じる人もいます。

「もしよければ一緒にやらない?」「ここまで少し手伝ってもらえると嬉しい」と素直に伝えてみてはいかがですか?

専門カウンセラーに相談する

もし過去の心の傷が深すぎて一人で悩むことばかりで頭と心がいっぱいになってしまうのであれば、専門カウンセラーに相談することも検討してみて下さい。

回避型愛着障害のことを深く理解しているからこそ、もっと具体的であなたに対する解決法を見つけ出してくれるはずです。

カウンセラーのアドバイスを少しずつ実行することで、少しずつ過去のことよりも未来に向かって歩き出せるようになるでしょう。

まとめ

回避型愛着障害のセルフチェックからあなたの心の奥底を見つめるきっかけになれたでしょうか?

この記事でのセルフチェックはあくまで自分の心を解きほぐすものであるため、本格的に知るためには専門家に相談が必要ですが、少しでも今の状況を変えられるための方法が見つかったのであれば少しずつ行動に移してみて下さい。

回避型愛着タイプの方は、心が優しく、敏感に周りのことを察知できる素敵な性格であることも周りは分かっているはずです。

人からの距離を取らずに寄り添ってみるとしっかりとその思いを受け止めてくれる人は必ずいるものです。

投稿者 mindlens